2011.11.20
「花咲ける青少年」「OZ」 樹なつみ
さて、樹なつみの代表作といえばこの2作ですが
今まで気になりつつも読んだことがありませんでした
が、今回知り合いから大量に漫画を借りることが出来たのでまずこの2つの感想から
ちなみに今まで「獣王星」「八雲立つ」「マルチェロ物語」は読んだことがありました
「花咲ける青少年」
まずこちらアニメ化されたときに興味を持っていたんですが
そのアニメ化の出来が・・・・1話から作画が酷くて2,3話までで見なくなってしまったんですよね
獣王星と同じくボンズがアニメ制作してくれていたら・・・と少し思ってしまいました
(獣王星は声優と尺の短さが残念なアニメでしたけどね)
お話としては最初に過去のラギネイ王国の王子の恋のお話、そして主人公の花鹿が父親との賭けで夫を探すゲームをすることに
ということで初期はハーレムものっぽいですが最終的には国家存亡の危機や革命につながっていくんですよね
樹さんにしては珍しい女主人公ですが、さばさばしていて中世的なキャラなんであんまりハーレムハーレムしてなくて読みやすかったですね
まぁいくらなんでももてすぎだろうとちょっと思わなくもないですけど・・・・
あとはキャラもそれぞれ立ってて良かった
ただ可哀想だったのはカールかな
登場が遅いのもあって花鹿との接点が少ないまま彼女に惚れたんで愛が軽く見えちゃったかな
え?いつのまにそんなに花鹿のこと好きになったの?と思ってしまいました
血縁関係のあるルマティ、ムスターファの生まれ変わり(?)なユージィン、子供からずっと見守る立人という濃いキャラに囲まれると
父親のライバル会社という関係のカールは花鹿とからませづらかったのか弱かったですね
いや、ライバル会社の社長の息子ってのもおいしい設定ではあるんですけどね
花鹿側がそういうの気にするキャラでもなかったからなー
逆にやっぱり女性キャラは弱かったかな
ナイジェラも最終的には花鹿の相手じゃなくなっちゃったからな
そこは相変わらずだなぁと少し思ってしまいました
あとはラギネイ王国という架空の王国も面白かったですね
アジアにある石油国という設定で
独特の宗教観なんかもあって面白かったです
その価値観で生きてきたマハティ、ルマティが異国の地での出会いで変わっていく姿は面白かったです
特にルマティは高慢な部分があったのが立人の怪我から成長し始める姿はよかったなぁ
キャラとしては成長する部分が見れたルマティとなんやかんやいいつつ余裕のない立人が好きでしたね
もっとこの2人の師弟関係は見たかったかも
ユージィンもキャラは濃かったし嫌いじゃないです
あの愛の形はなかなか凄いし真似できるもんじゃないですけどね・・・
最終的にマハティと再開する場面も良かったかな
まぁ最後は花鹿と立人が両思いとなって少女マンガらしい終わり方でしたけど
もう少しその後の様子も見たかったかな?
「OZ」
こちらも樹なつみの代表作
世界と人類を壊滅状態にした核ミサイルが爆発してから31年後、未だ戦乱と混迷、食糧不足、エネルギー不足、環境破壊による砂漠化等々、人類の先行きに希望が持てない世界で、まことしやかに囁かれるひとつの伝説があった。それは、大戦前に科学者(頭脳)集団が創った巨大シェルターの存在だった。飢えも戦争もない最先端の科学都市、その名をOZと云う。
ということで近未来SFな設定ですが
かなり前のお話なので設定や展開での新鮮味という意味ではあんまりないかなと思いました
作品自体も長さとしてはコンパクトにまとめた感じですからね
主人公の武藤は青年でプロの傭兵というのは少女マンガとしては珍しいですよね
個人的には好きな主人公でしたね
プロの傭兵としての厳しさはありながら、なんだかんだで面倒見がよくていいやつ
っていうかあんな状態でもしっかり叱って話を聞いてあげるんで、ありゃあフィリシアもヴィアンカも惚れるわ
と妙に納得してしまった
ある意味説得力のある主人公だった感じです
ただ彼の思いってのは最終的にどうだったのかなとは思いますフィリシアへの思い、19への思いあたりですかね
そしてヒロインのフィリシア
最初は世間知らずで強情で面倒くさい娘だなぁと思ってました
よく武藤も我慢できるなぁ・・・と(一回見捨てようかと思いかけてもしたけどw)
ただ、後半の彼女は良かったかな
彼女の頑固さや一生懸命さも後半は武藤を感心させたり良い方向に行っていたと思います
だからこそ最後には報われてほしいなーとも思いましたが
ああやって再会できたってだけでも彼女にとっては幸福なんでしょうかね
今後がどうなるかはわからないですけど
真のヒロイン?ともいえるかもしれない19
ある意味OZの作品の象徴でもあるキャラクターかな?
人間にあこがれる人工的な存在ってのはある意味ロマンでしょうしね
ただ、彼(?)の場合パメラが入り込んだりなんなりで分かりにくいところはあったのかな?
ムトーが好きだったってのはそうなんでしょうけどその好き自体も難しいしなぁ・・・・
最後の行動をもってある意味人間になったのかなと思えて、人間だったって推理するみんなって展開は好きでしたけどね
ただ、彼の描写に関してはなかなか噛み砕くのが個人的には難しかったです
リオン
個人的には悪役としてはそんなに魅力的ではなかったかな
フィリシアも結構あっさり兄のことは変わってしまったって認めてしまってましたから
もう少しそこらへんの葛藤やらがあっても良かったかも
最後は自分の作ったバイオノイドに~っていうのもお約束ではありましたし
あんまり興味がひかれるキャラではなかったかな
それが最終的な盛り上がりとしてはイマイチに感じちゃった部分でもあるかも
ということで設定やらキャラやら魅力的な部分もありつつ
ちょっと展開的に後半私は盛り上がりきれなかった部分もあるかな?
最終的なオチとしては悪くなかったとは思いますけどね
19のことをどう思うか?っていうのがこの作品で重要な部分だと思います
今まで気になりつつも読んだことがありませんでした
が、今回知り合いから大量に漫画を借りることが出来たのでまずこの2つの感想から
ちなみに今まで「獣王星」「八雲立つ」「マルチェロ物語」は読んだことがありました
「花咲ける青少年」
まずこちらアニメ化されたときに興味を持っていたんですが
そのアニメ化の出来が・・・・1話から作画が酷くて2,3話までで見なくなってしまったんですよね
獣王星と同じくボンズがアニメ制作してくれていたら・・・と少し思ってしまいました
(獣王星は声優と尺の短さが残念なアニメでしたけどね)
お話としては最初に過去のラギネイ王国の王子の恋のお話、そして主人公の花鹿が父親との賭けで夫を探すゲームをすることに
ということで初期はハーレムものっぽいですが最終的には国家存亡の危機や革命につながっていくんですよね
樹さんにしては珍しい女主人公ですが、さばさばしていて中世的なキャラなんであんまりハーレムハーレムしてなくて読みやすかったですね
まぁいくらなんでももてすぎだろうとちょっと思わなくもないですけど・・・・
あとはキャラもそれぞれ立ってて良かった
ただ可哀想だったのはカールかな
登場が遅いのもあって花鹿との接点が少ないまま彼女に惚れたんで愛が軽く見えちゃったかな
え?いつのまにそんなに花鹿のこと好きになったの?と思ってしまいました
血縁関係のあるルマティ、ムスターファの生まれ変わり(?)なユージィン、子供からずっと見守る立人という濃いキャラに囲まれると
父親のライバル会社という関係のカールは花鹿とからませづらかったのか弱かったですね
いや、ライバル会社の社長の息子ってのもおいしい設定ではあるんですけどね
花鹿側がそういうの気にするキャラでもなかったからなー
逆にやっぱり女性キャラは弱かったかな
ナイジェラも最終的には花鹿の相手じゃなくなっちゃったからな
そこは相変わらずだなぁと少し思ってしまいました
あとはラギネイ王国という架空の王国も面白かったですね
アジアにある石油国という設定で
独特の宗教観なんかもあって面白かったです
その価値観で生きてきたマハティ、ルマティが異国の地での出会いで変わっていく姿は面白かったです
特にルマティは高慢な部分があったのが立人の怪我から成長し始める姿はよかったなぁ
キャラとしては成長する部分が見れたルマティとなんやかんやいいつつ余裕のない立人が好きでしたね
もっとこの2人の師弟関係は見たかったかも
ユージィンもキャラは濃かったし嫌いじゃないです
あの愛の形はなかなか凄いし真似できるもんじゃないですけどね・・・
最終的にマハティと再開する場面も良かったかな
まぁ最後は花鹿と立人が両思いとなって少女マンガらしい終わり方でしたけど
もう少しその後の様子も見たかったかな?
「OZ」
こちらも樹なつみの代表作
世界と人類を壊滅状態にした核ミサイルが爆発してから31年後、未だ戦乱と混迷、食糧不足、エネルギー不足、環境破壊による砂漠化等々、人類の先行きに希望が持てない世界で、まことしやかに囁かれるひとつの伝説があった。それは、大戦前に科学者(頭脳)集団が創った巨大シェルターの存在だった。飢えも戦争もない最先端の科学都市、その名をOZと云う。
ということで近未来SFな設定ですが
かなり前のお話なので設定や展開での新鮮味という意味ではあんまりないかなと思いました
作品自体も長さとしてはコンパクトにまとめた感じですからね
主人公の武藤は青年でプロの傭兵というのは少女マンガとしては珍しいですよね
個人的には好きな主人公でしたね
プロの傭兵としての厳しさはありながら、なんだかんだで面倒見がよくていいやつ
っていうかあんな状態でもしっかり叱って話を聞いてあげるんで、ありゃあフィリシアもヴィアンカも惚れるわ
と妙に納得してしまった
ある意味説得力のある主人公だった感じです
ただ彼の思いってのは最終的にどうだったのかなとは思いますフィリシアへの思い、19への思いあたりですかね
そしてヒロインのフィリシア
最初は世間知らずで強情で面倒くさい娘だなぁと思ってました
よく武藤も我慢できるなぁ・・・と(一回見捨てようかと思いかけてもしたけどw)
ただ、後半の彼女は良かったかな
彼女の頑固さや一生懸命さも後半は武藤を感心させたり良い方向に行っていたと思います
だからこそ最後には報われてほしいなーとも思いましたが
ああやって再会できたってだけでも彼女にとっては幸福なんでしょうかね
今後がどうなるかはわからないですけど
真のヒロイン?ともいえるかもしれない19
ある意味OZの作品の象徴でもあるキャラクターかな?
人間にあこがれる人工的な存在ってのはある意味ロマンでしょうしね
ただ、彼(?)の場合パメラが入り込んだりなんなりで分かりにくいところはあったのかな?
ムトーが好きだったってのはそうなんでしょうけどその好き自体も難しいしなぁ・・・・
最後の行動をもってある意味人間になったのかなと思えて、人間だったって推理するみんなって展開は好きでしたけどね
ただ、彼の描写に関してはなかなか噛み砕くのが個人的には難しかったです
リオン
個人的には悪役としてはそんなに魅力的ではなかったかな
フィリシアも結構あっさり兄のことは変わってしまったって認めてしまってましたから
もう少しそこらへんの葛藤やらがあっても良かったかも
最後は自分の作ったバイオノイドに~っていうのもお約束ではありましたし
あんまり興味がひかれるキャラではなかったかな
それが最終的な盛り上がりとしてはイマイチに感じちゃった部分でもあるかも
ということで設定やらキャラやら魅力的な部分もありつつ
ちょっと展開的に後半私は盛り上がりきれなかった部分もあるかな?
最終的なオチとしては悪くなかったとは思いますけどね
19のことをどう思うか?っていうのがこの作品で重要な部分だと思います
- 関連記事
-
- 「YASHA-夜叉-」 「吉祥天女」 吉田秋生
- 日出処の天子 全11巻 山岸凉子
- 「花咲ける青少年」「OZ」 樹なつみ
- エルフェンリート 岡本倫 全12巻
- 人形芝居 3巻 高尾滋
スポンサーサイト