2012.08.19
十角館の殺人 綾辻行人
さて、綾辻さん自体は知っている作家さんでしたが小説を読んだのは初めてですね
色々とミステリー界隈では大きな影響を与えたデビュー作ということで気にはなっていたんですよね
彼の作品としてはAnotherのアニメ版は見たことがあるんですが、原作小説とは終盤違う部分が結構あるようで
あらすじ
1986年3月26日、大分県K**大学・推理小説研究会の一行は、角島(つのじま)と呼ばれる無人の孤島を訪れた。彼らの目当ては半年前に凄惨な四重殺人事件が発生した通称・青屋敷跡と、島に唯一残る「十角館」と呼ばれる建物である。彼らはそんな島で1週間過ごそうというのだ。
一方その頃、本土では、研究会のメンバーに宛てて、かつて会員であった中村千織の事故死について告発する怪文書が送りつけられていた。怪文書を受け取った一人である江南孝明は、中村千織の唯一の肉親である中村紅次郎を訪ねる…。
という島と本土での別々の事件がやがて・・・という作品なのですが
見事に引っ掛けられました・・・・
さて、まず私はこういったミステリー小説でトリックや犯人をあてたことがありませんw
なので謎解きは無理だろうな・・・と思っていたんですが
それでも最後の最後までトリックには気づかずにえ??と混乱してびっくりして納得しました(オイ)
綾辻さんが叙述トリックが得意というのは知っていたんですが、そのトリック部分に気づけなかったんですよね
今でこそ色々とある叙述トリックですが
ワープロが珍しい時代(私からすると想像できない時代ですが・・・・・)
このアイディアはインパクトあったんだろうなと思います
ミソとしてはミステリー研究会のメンバーが全員あだ名呼びだったことでしょうね
あとは亡霊の存在やそれぞれの人物の描写によって終盤まで犯人を特定させないように描写してましたね
まぁあだ名呼びは誰が誰なのか把握するのに最初苦労しましたけどね
(私があまりミステリー作家に詳しくないのもあるでしょうが)
そして本土での事件との関連性や半年前の四重殺人事件も絡んできて犯人が浮かんでは消えていく様が面白かったです
まぁ終盤の連続タネ明かしっぷりは色々と頑張った犯人の行動っぷりが逆に笑えてきた部分があるんですがw
あそこの独白部分はとにかくタネ明かし!って感じだったんでもう少し面白く見せてほしかったかも
あとはミステリーの定番とはいえ連絡手段の途絶えた孤島で連続殺人
犯人はサークルの仲間なのか?それとも外部犯?亡霊?という中で
追い詰められていく人々の図は面白かったですね
いつ誰がどう死んでいくのか疑心暗鬼になりながらの状況は絶望的ですし
実際あんな状況になったらたまったもんじゃないだろうなぁ
本土にいる江南たちが気づいて助けに行ってあげてーと思ってしまいましたよ
ただ、トリックや物語としては面白かったんですが
犯人に関してはどうも薄いというかそこまですることか?とどうも冷めた目で読んでいました
ミステリー研究会の中に犯人がいると考えたときはきっと恋人なんだろうな・・・と思っていたのでそこはあたりましたね
ただ、サークル仲間である彼らを恋人が急性アルコール中毒で死んでしまったからその場にいた全員殺すというのはちょっと理解しかねたかな
冒頭の独白からもっと凄い理由や悲惨なことでもあったのかと思っていたので拍子抜けしたというか
でも作中では結局彼女が死んだ際の詳しい状況は分からないままでしたね
(というか犯人はそこらへん詳しく聞いたりしなかったのかな??彼女が死んだ後の皆の反応も気になったけど)
まぁ犯人だった彼にとってはそんなことよりも彼女を失ってしまったことのほうが重大なことなんでしょうけど
特に彼女の親友だったオルツィは可哀想に感じてしまったなぁ
中村青司に関する色恋沙汰に関してもどうもそこだけ浮いているように感じてしまいました
そこらへんの人物描写が軽く感じて少し読んでて気になってしまった
色々と書きましたがトリック自体は面白かったですし
ミステリー界に大きな影響を与えたというのも納得です
読むことが出来て良かったですね
また機会があれば他の綾辻さんの作品も読んでみたいです
色々とミステリー界隈では大きな影響を与えたデビュー作ということで気にはなっていたんですよね
彼の作品としてはAnotherのアニメ版は見たことがあるんですが、原作小説とは終盤違う部分が結構あるようで
あらすじ
1986年3月26日、大分県K**大学・推理小説研究会の一行は、角島(つのじま)と呼ばれる無人の孤島を訪れた。彼らの目当ては半年前に凄惨な四重殺人事件が発生した通称・青屋敷跡と、島に唯一残る「十角館」と呼ばれる建物である。彼らはそんな島で1週間過ごそうというのだ。
一方その頃、本土では、研究会のメンバーに宛てて、かつて会員であった中村千織の事故死について告発する怪文書が送りつけられていた。怪文書を受け取った一人である江南孝明は、中村千織の唯一の肉親である中村紅次郎を訪ねる…。
という島と本土での別々の事件がやがて・・・という作品なのですが
見事に引っ掛けられました・・・・
さて、まず私はこういったミステリー小説でトリックや犯人をあてたことがありませんw
なので謎解きは無理だろうな・・・と思っていたんですが
それでも最後の最後までトリックには気づかずにえ??と混乱してびっくりして納得しました(オイ)
綾辻さんが叙述トリックが得意というのは知っていたんですが、そのトリック部分に気づけなかったんですよね
今でこそ色々とある叙述トリックですが
ワープロが珍しい時代(私からすると想像できない時代ですが・・・・・)
このアイディアはインパクトあったんだろうなと思います
ミソとしてはミステリー研究会のメンバーが全員あだ名呼びだったことでしょうね
あとは亡霊の存在やそれぞれの人物の描写によって終盤まで犯人を特定させないように描写してましたね
まぁあだ名呼びは誰が誰なのか把握するのに最初苦労しましたけどね
(私があまりミステリー作家に詳しくないのもあるでしょうが)
そして本土での事件との関連性や半年前の四重殺人事件も絡んできて犯人が浮かんでは消えていく様が面白かったです
まぁ終盤の連続タネ明かしっぷりは色々と頑張った犯人の行動っぷりが逆に笑えてきた部分があるんですがw
あそこの独白部分はとにかくタネ明かし!って感じだったんでもう少し面白く見せてほしかったかも
あとはミステリーの定番とはいえ連絡手段の途絶えた孤島で連続殺人
犯人はサークルの仲間なのか?それとも外部犯?亡霊?という中で
追い詰められていく人々の図は面白かったですね
いつ誰がどう死んでいくのか疑心暗鬼になりながらの状況は絶望的ですし
実際あんな状況になったらたまったもんじゃないだろうなぁ
本土にいる江南たちが気づいて助けに行ってあげてーと思ってしまいましたよ
ただ、トリックや物語としては面白かったんですが
犯人に関してはどうも薄いというかそこまですることか?とどうも冷めた目で読んでいました
ミステリー研究会の中に犯人がいると考えたときはきっと恋人なんだろうな・・・と思っていたのでそこはあたりましたね
ただ、サークル仲間である彼らを恋人が急性アルコール中毒で死んでしまったからその場にいた全員殺すというのはちょっと理解しかねたかな
冒頭の独白からもっと凄い理由や悲惨なことでもあったのかと思っていたので拍子抜けしたというか
でも作中では結局彼女が死んだ際の詳しい状況は分からないままでしたね
(というか犯人はそこらへん詳しく聞いたりしなかったのかな??彼女が死んだ後の皆の反応も気になったけど)
まぁ犯人だった彼にとってはそんなことよりも彼女を失ってしまったことのほうが重大なことなんでしょうけど
特に彼女の親友だったオルツィは可哀想に感じてしまったなぁ
中村青司に関する色恋沙汰に関してもどうもそこだけ浮いているように感じてしまいました
そこらへんの人物描写が軽く感じて少し読んでて気になってしまった
色々と書きましたがトリック自体は面白かったですし
ミステリー界に大きな影響を与えたというのも納得です
読むことが出来て良かったですね
また機会があれば他の綾辻さんの作品も読んでみたいです
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