2019.11.10
十二国記「白銀の墟 玄の月」 3・4巻感想
いやー長く待たされた戴国の物語もこの話で一区切りです
ネタバレ読まないようにひたすらネット断ちしてましたよ
こっから先はネタバレだらけなのでまだ読んでない人はやめておいたほうが良いです
そして今回一気に1回読んだだけで書くので取りこぼしとかもあるかもしれいないです
もう一度特に後半はじっくり読み返したいなと思っています
とりあえず泰麒—!!!って感じでした
私はそもそも十二国記はアニメから入っていて、原作も月の影影の海から読んだ人間です
なのでどうしても主人公は陽子という印象でした
だから泰麒や驍宗に対する思い入れはそこまででもなかったかなぁと思ってたんですよ
でも今回の作品を読んで2人がより好きになったなぁと感じました
李斎も元々苦労を読んでるので幸せになってほしいと思ってたんですけどね
今回は3巻から怒涛の展開で色々なことが動き出したので読みやすかったですね
しかし2巻までの伏線や謎が割とあっさり3巻でわかるものが多かったなぁと
幽鬼のような人の原因はやはり妖魔だったんですね・・・
そのうえで4巻前半でいよいよ阿選に戦いを挑むという流れになった後のあの展開
いやー追い詰め方に容赦ないですね・・・さすが小野先生
のこりの頁数は少ないし、泰麒は死ぬ覚悟きめちゃうし・・・・色々な意味でハラハラしてしまいました
一瞬心中エンドもあるのかと思っちゃいましたよ・・・・
しかしそこからの畳みかけは良かったですね
私は泰麒の覚悟の凄さに本当に感服してしまいましたよ
もちろん黒麒麟であり長い間蓬莱にいて、角をなくしていたという特殊な状況にあったことがあったからだとも思いますけど
顔面蒼白になってこおりのように震えながらも剣をふるい人を殺すことまでやってしまうとは・・・・
そして願っていた泰麒と驍宗の再会
「よくやった。―もう良い。」の一言が重かったな・・・と
泰麒が能力を取り戻していたのには驚きましたけど・・・いつの時点だったんだろうか?
やっぱり急に倒れそうになった時?
ただ転変できるようになったのは驍宗に会って言葉を交わしたからだと思っています
最初に泰麒が転変できたときのことを思い出してしまいました
今回のことを経て性急だったり固いところのあった驍宗がそういった部分がなくなっていたり
自分は皆の足手まといでしかないのではないかと悩んでいた泰麒が強かな青年になっていたり
ある意味それぞれに足りないと思っていたものが今回のことで補われたのかな?という気もしてしまいました
それが天の采配なのかはともかくとして・・・?
ただ、ここまでの計略や豪胆さ、覚悟を持つようになった泰麒は凄いけれど・・・・同時に悲しくもありますね
そうならざるをえなかった・・・・とも言えますし
個人的に良かったのは泰麒が広瀬や蓬莱の人々のことに言及したこと
しかも人に危害を加えるかの迷いの場面で名前が出てきたことで・・・魔性の子での経験が、泰麒にとっても大きなことだったのだなと思いました
ここは魔性の子から読んでいる人にとっては本当に感慨深い描写だったのかなと思いました
そして驍宗なんですが・・・
いやーまさか自力で助かるとは・・・
しかも7年もの間光の無い閉ざされた場所でそれでも希望を失わず・・・祭事まで行っていたとか
本当に凄すぎますよ・・・・
まさにこの王にこの麒麟ありって感じで・・・個人的には戴主従の描写は良いなぁと思うものが多かったですね
そして李斎も色々な苦労がありながらも仲間を集めてついに驍宗と再会するんですよね
泰麒が戻ってきたときに涙する戴国民にも感情移入しましたけど
ここで驍宗と再会できて泣く人たちにも感情移入しました
これは18年という歳月を経た読者だからってのもあるとは思いますが・・・
李斎は軍の女性の立場に対する涙とか飛燕の死とか・・・色々と印象的でした
個人的に今回興味深かったのは主と部下の関係性ですね
ここも今作ではとても描写されていた部分だと思います
特に阿選
基本的に今の宮中に残っている部下は本当に阿選のことを信じているんですよね
反意があれば妖魔にくるっぽーされちゃってますし
そんな中で印象的だったのは恵棟と帰泉ですかね
恵棟は最初から泰麒のためにできる限りのことをと動いてくれていたし・・・
最終的に主である阿選への失望と自分の愚かさを吐露したのが良かったです
そのうえで泰麒のためにと文州候となったのに・・・・妖魔に魂を抜かれてしまったのは本当に残念でした
帰泉は最後まで阿選を信じていて、任務を与えられたことにあそこまで喜んでいたのに・・・
それがあの仕打ちとか・・・・阿選はあんなにも慕っていた部下達がいたのに・・・と思ってしまいました
部下ひとりひとりのことを覚えて気にかけた驍宗との違いを感じました
阿選の心境についてはあまり想像外のことはなかったかな?と思いました
本人は嫉妬せはないと言っていたけれど・・・・やはり嫉妬の感情もあるように感じました
ただ、阿選は驍宗の影と部下や市民の目というものを追いすぎてしまったのだろうかとも思いました
終盤の敵がいる状態ではある意味生き生きとしていたのも印象的だったかな
驍宗自体も阿選に対しては特別な思いがあったのだけれど・・・
なんというかすれ違い的なものを感じましたね
お互いに言葉を交わさずともわかっていたはずという思いでいたけれど、実は違ってしまっていた・・・
ここらへんの心情はちょっと想像な範囲内だったように感じて物足りなかったかも
十二国記シリーズでは月の影影の海でも終盤の展開はすっとばされたりしてるんですよね
今回は展開的にオマージュを感じました
偽王から麒麟をとりもどして正当な王が反旗を翻すという意味では似た展開です
ただ、個人的にはやっぱり最後は阿選と驍宗に対峙してほしかったなぁ・・・
陽子はまったく縁のない偽王だったけれど・・・今回の2人については決着をやっぱり描写してほしかった
後半は結構駆け足気味に感じたんですよね・・・・
長くなるからとそぎ落とした部分もあるみたいなんですけど・・・・
ここまで新作に時間がかかったし・・・書こうと思えばもっと克明に長々としたものになったのだろうか・・・
個人的に項梁の放置っぷりはその影響を受けたのだろうか・・・・と
宮中を出て行ったあと本当に終盤まで全然出番がなかったのでビックリしちゃいましたよ
そして琅燦ですよ
たぶん彼女の描写にモヤモヤした人が一番多かったのではないかなぁ・・・
個人的には琅燦の掘り下げが全然なかったことに驚きました
天に対しての彼女の思惑があるってのは出てましたけど
そのためだけにこれまでのことを起こしたのか?どこまでが彼女の想定の話だったのか?
色々と知りたいことは多かったんですけど・・・全部スルーですよ!!
これはさすがに気になったなぁ・・・・・・
泰麒は敵ではないと言ったけれど・・・味方でもないと思うし
琅燦の処遇がどうなったのか?についても気になります
ここは今後の短編や続編でもっと掘り下げられたりするんですかね・・・?
何もないなら不満というか・・・ちょっと都合の良い人物になっちゃう気がするんですよね・・・何がしたかったのか読み取れない
後半畳みかける展開は良かったんですがもっと読みたい!!って描写が結構なかったんですよね
色々削ったからなのか・・・
そのあたり来年発売の短編集でどこまで補完があるのか・・?とも思います
そして泰麒と驍宗の会話がもっと読みたいです
是非今回のお礼に陽子や景麒に会いに行く話を短編で書いてほしい!!
とりあえず読んでいて先が気になってぐいぐい読んでしまったし・・・
感想を書くにしても整理できてなくてこの長さです・・・・
でも戴国の物語として泰麒と驍宗の行く末を書いてくれたのは本当に嬉しかったです
そして多くの犠牲や痛みを伴いながらも、無事2人が再会して戴国に希望が見えたことが本当に良かった
しかし延王と延麒が出てきた時の安心感よ・・・・
個人的には魅力的な世界観だし、陽子の物語の続きや、未だ描かれていない国のことも気になります
特に柳国については今まで色々な伏線がはられているのでここも書いてほしいんですよね・・・
今回の話に似ている部分があるので妖魔や黄朱のかかわりがあるって話なのかもしれないですが・・・
とりあえずは来年の短編集が本当に楽しみです!!
本屋に朝積んであった本の山が夕方にはほとんど売れてしまっていて十二国記の人気凄いな・・・・と改めて思いました
本当に今回の話を読むことができて良かったです・・・
続編も含めてもう一回アニメ化しないかなぁとおもっちゃいますねw
ネタバレ読まないようにひたすらネット断ちしてましたよ
こっから先はネタバレだらけなのでまだ読んでない人はやめておいたほうが良いです
そして今回一気に1回読んだだけで書くので取りこぼしとかもあるかもしれいないです
もう一度特に後半はじっくり読み返したいなと思っています
とりあえず泰麒—!!!って感じでした
私はそもそも十二国記はアニメから入っていて、原作も月の影影の海から読んだ人間です
なのでどうしても主人公は陽子という印象でした
だから泰麒や驍宗に対する思い入れはそこまででもなかったかなぁと思ってたんですよ
でも今回の作品を読んで2人がより好きになったなぁと感じました
李斎も元々苦労を読んでるので幸せになってほしいと思ってたんですけどね
今回は3巻から怒涛の展開で色々なことが動き出したので読みやすかったですね
しかし2巻までの伏線や謎が割とあっさり3巻でわかるものが多かったなぁと
幽鬼のような人の原因はやはり妖魔だったんですね・・・
そのうえで4巻前半でいよいよ阿選に戦いを挑むという流れになった後のあの展開
いやー追い詰め方に容赦ないですね・・・さすが小野先生
のこりの頁数は少ないし、泰麒は死ぬ覚悟きめちゃうし・・・・色々な意味でハラハラしてしまいました
一瞬心中エンドもあるのかと思っちゃいましたよ・・・・
しかしそこからの畳みかけは良かったですね
私は泰麒の覚悟の凄さに本当に感服してしまいましたよ
もちろん黒麒麟であり長い間蓬莱にいて、角をなくしていたという特殊な状況にあったことがあったからだとも思いますけど
顔面蒼白になってこおりのように震えながらも剣をふるい人を殺すことまでやってしまうとは・・・・
そして願っていた泰麒と驍宗の再会
「よくやった。―もう良い。」の一言が重かったな・・・と
泰麒が能力を取り戻していたのには驚きましたけど・・・いつの時点だったんだろうか?
やっぱり急に倒れそうになった時?
ただ転変できるようになったのは驍宗に会って言葉を交わしたからだと思っています
最初に泰麒が転変できたときのことを思い出してしまいました
今回のことを経て性急だったり固いところのあった驍宗がそういった部分がなくなっていたり
自分は皆の足手まといでしかないのではないかと悩んでいた泰麒が強かな青年になっていたり
ある意味それぞれに足りないと思っていたものが今回のことで補われたのかな?という気もしてしまいました
それが天の采配なのかはともかくとして・・・?
ただ、ここまでの計略や豪胆さ、覚悟を持つようになった泰麒は凄いけれど・・・・同時に悲しくもありますね
そうならざるをえなかった・・・・とも言えますし
個人的に良かったのは泰麒が広瀬や蓬莱の人々のことに言及したこと
しかも人に危害を加えるかの迷いの場面で名前が出てきたことで・・・魔性の子での経験が、泰麒にとっても大きなことだったのだなと思いました
ここは魔性の子から読んでいる人にとっては本当に感慨深い描写だったのかなと思いました
そして驍宗なんですが・・・
いやーまさか自力で助かるとは・・・
しかも7年もの間光の無い閉ざされた場所でそれでも希望を失わず・・・祭事まで行っていたとか
本当に凄すぎますよ・・・・
まさにこの王にこの麒麟ありって感じで・・・個人的には戴主従の描写は良いなぁと思うものが多かったですね
そして李斎も色々な苦労がありながらも仲間を集めてついに驍宗と再会するんですよね
泰麒が戻ってきたときに涙する戴国民にも感情移入しましたけど
ここで驍宗と再会できて泣く人たちにも感情移入しました
これは18年という歳月を経た読者だからってのもあるとは思いますが・・・
李斎は軍の女性の立場に対する涙とか飛燕の死とか・・・色々と印象的でした
個人的に今回興味深かったのは主と部下の関係性ですね
ここも今作ではとても描写されていた部分だと思います
特に阿選
基本的に今の宮中に残っている部下は本当に阿選のことを信じているんですよね
反意があれば妖魔にくるっぽーされちゃってますし
そんな中で印象的だったのは恵棟と帰泉ですかね
恵棟は最初から泰麒のためにできる限りのことをと動いてくれていたし・・・
最終的に主である阿選への失望と自分の愚かさを吐露したのが良かったです
そのうえで泰麒のためにと文州候となったのに・・・・妖魔に魂を抜かれてしまったのは本当に残念でした
帰泉は最後まで阿選を信じていて、任務を与えられたことにあそこまで喜んでいたのに・・・
それがあの仕打ちとか・・・・阿選はあんなにも慕っていた部下達がいたのに・・・と思ってしまいました
部下ひとりひとりのことを覚えて気にかけた驍宗との違いを感じました
阿選の心境についてはあまり想像外のことはなかったかな?と思いました
本人は嫉妬せはないと言っていたけれど・・・・やはり嫉妬の感情もあるように感じました
ただ、阿選は驍宗の影と部下や市民の目というものを追いすぎてしまったのだろうかとも思いました
終盤の敵がいる状態ではある意味生き生きとしていたのも印象的だったかな
驍宗自体も阿選に対しては特別な思いがあったのだけれど・・・
なんというかすれ違い的なものを感じましたね
お互いに言葉を交わさずともわかっていたはずという思いでいたけれど、実は違ってしまっていた・・・
ここらへんの心情はちょっと想像な範囲内だったように感じて物足りなかったかも
十二国記シリーズでは月の影影の海でも終盤の展開はすっとばされたりしてるんですよね
今回は展開的にオマージュを感じました
偽王から麒麟をとりもどして正当な王が反旗を翻すという意味では似た展開です
ただ、個人的にはやっぱり最後は阿選と驍宗に対峙してほしかったなぁ・・・
陽子はまったく縁のない偽王だったけれど・・・今回の2人については決着をやっぱり描写してほしかった
後半は結構駆け足気味に感じたんですよね・・・・
長くなるからとそぎ落とした部分もあるみたいなんですけど・・・・
ここまで新作に時間がかかったし・・・書こうと思えばもっと克明に長々としたものになったのだろうか・・・
個人的に項梁の放置っぷりはその影響を受けたのだろうか・・・・と
宮中を出て行ったあと本当に終盤まで全然出番がなかったのでビックリしちゃいましたよ
そして琅燦ですよ
たぶん彼女の描写にモヤモヤした人が一番多かったのではないかなぁ・・・
個人的には琅燦の掘り下げが全然なかったことに驚きました
天に対しての彼女の思惑があるってのは出てましたけど
そのためだけにこれまでのことを起こしたのか?どこまでが彼女の想定の話だったのか?
色々と知りたいことは多かったんですけど・・・全部スルーですよ!!
これはさすがに気になったなぁ・・・・・・
泰麒は敵ではないと言ったけれど・・・味方でもないと思うし
琅燦の処遇がどうなったのか?についても気になります
ここは今後の短編や続編でもっと掘り下げられたりするんですかね・・・?
何もないなら不満というか・・・ちょっと都合の良い人物になっちゃう気がするんですよね・・・何がしたかったのか読み取れない
後半畳みかける展開は良かったんですがもっと読みたい!!って描写が結構なかったんですよね
色々削ったからなのか・・・
そのあたり来年発売の短編集でどこまで補完があるのか・・?とも思います
そして泰麒と驍宗の会話がもっと読みたいです
是非今回のお礼に陽子や景麒に会いに行く話を短編で書いてほしい!!
とりあえず読んでいて先が気になってぐいぐい読んでしまったし・・・
感想を書くにしても整理できてなくてこの長さです・・・・
でも戴国の物語として泰麒と驍宗の行く末を書いてくれたのは本当に嬉しかったです
そして多くの犠牲や痛みを伴いながらも、無事2人が再会して戴国に希望が見えたことが本当に良かった
しかし延王と延麒が出てきた時の安心感よ・・・・
個人的には魅力的な世界観だし、陽子の物語の続きや、未だ描かれていない国のことも気になります
特に柳国については今まで色々な伏線がはられているのでここも書いてほしいんですよね・・・
今回の話に似ている部分があるので妖魔や黄朱のかかわりがあるって話なのかもしれないですが・・・
とりあえずは来年の短編集が本当に楽しみです!!
本屋に朝積んであった本の山が夕方にはほとんど売れてしまっていて十二国記の人気凄いな・・・・と改めて思いました
本当に今回の話を読むことができて良かったです・・・
続編も含めてもう一回アニメ化しないかなぁとおもっちゃいますねw
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